文部科学省が出している学習指導要領の中に、「確かな学力」という言葉がありました。教育現場にいない私たちには馴染みのない言葉です。そもそも確かじゃない学力ってなんなんだろう(笑)
疑問に思う人が多かったのか、FAQコーナーに、「『確かな学力』とはどのような力ですか?」という質問に対する答えが乗っていました。
大学や企業の人事担当者も、今の子どもについて論理的思考や問題発見力、行動力・実行力などについて課題があると指摘しています。また、全国的・国際的な学力調査では、今の日本の子どもたちは、学ぶ意欲や判断力、表現力に課題があることが指摘されています。
ここで出てきているキーワード
・学ぶ意欲
・判断力
・表現力
・論理的思考(思考力)
・問題発見力
・行動力、実行力
どんな会社でも、どんな学校でも、「確かに必要だわ~」って納得する力ばかりではないでしょうか。
今日はその中から、問題発見力に注目してみたいと思います。
「問題」とは何か
問題発見力の前に、そもそも、「問題」って何?ということについては、日本マンパワーさんがわかりやすく説明していました。
(画像は株式会社HRインステュートさんのHPから拝借)
そして、問題というのは「あるべき姿」が思い描けたときにはっきりと見えてくるもの。「問題」とは、ネガティブな「現象」のことではなく、「あるべき姿」とのギャップのことをいいます。「問題は常に、私たちに隣接しているため油断はできない」といった危機意識はとても大事ですが、「あるべき姿」とのギャップこそが解決すべき真の「問題」です。目に入った「問題」と思われる「現象」だけを「ただ片づけている」だけでは、真の問題解決とはいえません。いわゆるモグラたたき的問題解決になります。私たちは「あるべき姿」を意識して初めて、「問題」を定義し、解決するべき優先順位をつけることができるのです。
あるべき姿(理想の状態、夢や目標が達成された状態と言ってもいいかも)と現実の間にあるギャップが「問題」。
そして、ギャップを埋めるための解決策として挑戦するものが「課題」という感じでしょうか。
だから、問題解決力や課題解決力をつけるには、問題を見つける力(問題発見力)がまずは必要ということ。
とすると、問題解決力を高めるには、観察力を養う必要があるんですね!
問題発見力を高める3つの方法
ちなみに、先ほど「問題とは何か」を定義していた日本マンパワーさんは、問題発見力の要素として、さらに3つの力を上げています。
・観察力(やっぱり!)
・創造力
・不満に着目する力
二つ目の創造力は、画期的で斬新な考え方を思いつく力のことではないようです。もちろん、それができたらいいですが、そういうシチュエーションはあまりないですよね。そうでなくて、創造力がある人とは、「引き出しが多い人」と言えるのではないかと思います。「おばあちゃんの知恵袋」にあらわされるように、年の功という経験の多さが、引き出しの多さに比例していると思います。では新人や若者ではできないのか?というとそうではなく、読書によっても、いろんな著者の経験やノウハウを学ぶことができます。
引き出しの多い人、いろんなアイデアを出せる人というのは、どんなところでも重宝される気がします。(面白い人って引き出しが多い!)
同ページで紹介されていた企業は、「1つの問題に対して100個の答えを考える」ことをやらせることで、社員の創造力を鍛えている結果、営業力の高さに定評があるんだとか。
3つのめ不満に着目する力。これは、「自分が不満に思っていることは、おそらく多くの人も不満に思っていること」ということ。なので、自分の感情を大切にして、自分の不満に思っていることを見つけることも、問題発見力を鍛えることにつながるのだそうです。
これは新しい視点でした!
不満って、マイナスなイメージだけど、不満を見つけて解決につなげられれば、まわりの人にも喜ばれますね(*^^*)
<参考ページ>
・自分から役割を見つけて、自ら動く力を養うプログラム(粟国島 ゆしどうふ作りの例)
・観察力を養うプログラム(津堅島 集落散策、渡嘉敷島 ウォークラリー)
・発言力が高まる工夫(振り返り)