離島体験交流促進事業に参加して5年目の渡嘉敷島。
ダイビングの聖地で、リピーターの個人旅行客が多く、高校生の修学旅行でも人気の島ですが、本事業を通して新たな取り組みにも挑戦しています。
国立の施設である「青少年の交流の家」と、地元事業者が加盟する渡嘉敷村商工会がコラボし、一緒に子どもたちを受け入れる体制が生まれました。両者の強みを活かして新たな価値を作り、多様なプログラムが生まれ、幅広いお客さんに選ばれることで、渡嘉敷島の観光振興・地域活性化につながると考えています。
これまで、一緒にプロジェクトを行うことはほとんどなかった交流の家と商工会なので、今はお互いのメリットになる形、やりやすい形などを模索している最中です。
渡嘉敷島は人口約750人の島で、コミュニティとしては小さい規模ですが、交流の家の施設は集落とは離れた山の上にあります。
施設の利用者はフェリーを降りたら専用のバスで施設へ直行、集落の中に行くことはほとんどないそうです。
地元の人たちも、島の行事などのときにしか交流の家の職員の方々と話をすることはないとか。
そういう意味では、交流の家と商工会がタッグを組むことは「ありえなかった」ことかもしれません。
本事業ができるのは「きっかけづくり」だけですが、年に1回でもそれを繰り返していくことで、「これぞ!」という連携の形ができて、お客さんに喜ばれ、選ばれる島になり、島の人たちの喜びが大きく広がっていくといいなと考えています。
沖縄離島体験交流促進事業では、
今年から「派遣学校向けオリエンテーション」を始めました。
これまでは、旅行会社(ロジ)と、
ファシリテーターのコンビが学校をまわって事業説明をしていました。
そこで、児童たちのアレルギーや持ち物についてなど、個々の質問にお答えしていきます。
ですが、未経験の行事に対して、先生方の頭は「???」だらけ。
- 修学旅行とは違うってどういうこと?
- 添乗員とファシリテーターがいる。教員側は何をすればいいの?
- 事前学習や振り返りのまとめ、他の学校はどうやっているの?
等、いろいろ質問が出てくるのですが、
それが全体で共有される場がありませんでした。
先生方、特に初めて本事業に参加される先生は、
いろんな疑問や不安でいっぱいのはず。
だったら、時間を割いてもらって、
みんなで疑問を解決できるような場をつくろう!ということで、
地域離島課とも相談をしながら、派遣学校向けオリエンテーションをすることになりました。
ゲストスピーカーは参加校の校長先生
初めてのオリエンは5月7日。
中南部の学校を対象に実施。
私たちが事業説明をするとともに、
離島体験交流促進事業を学校現場で有効に活用されている
2校の校長先生にもお越しいただきました。
学校の先生方約40名、
沖縄県から地域離島課の課長以下3名、
県の教育委員会からは2名、
事業を受託している私たち共同企業体から約10名
関係者が全員で
どうやって地域振興しながら子どもたちの学習効果を高めるか?
について考える機会になりました。
結果は上々。
担当の添乗員と学校の先生が顔合わせすることもできたので、
その後の準備がスムーズに進んだという声が上がっていました。
7月には、北部地域の学校向けに
オリエンテーションを予定しています(*^^*)
文部科学省が出している学習指導要領の中に、「確かな学力」という言葉がありました。教育現場にいない私たちには馴染みのない言葉です。そもそも確かじゃない学力ってなんなんだろう(笑)
疑問に思う人が多かったのか、FAQコーナーに、「『確かな学力』とはどのような力ですか?」という質問に対する答えが乗っていました。
大学や企業の人事担当者も、今の子どもについて論理的思考や問題発見力、行動力・実行力などについて課題があると指摘しています。また、全国的・国際的な学力調査では、今の日本の子どもたちは、学ぶ意欲や判断力、表現力に課題があることが指摘されています。
ここで出てきているキーワード
・学ぶ意欲
・判断力
・表現力
・論理的思考(思考力)
・問題発見力
・行動力、実行力
どんな会社でも、どんな学校でも、「確かに必要だわ~」って納得する力ばかりではないでしょうか。
今日はその中から、問題発見力に注目してみたいと思います。
「問題」とは何か
問題発見力の前に、そもそも、「問題」って何?ということについては、日本マンパワーさんがわかりやすく説明していました。
(画像は株式会社HRインステュートさんのHPから拝借)
そして、問題というのは「あるべき姿」が思い描けたときにはっきりと見えてくるもの。「問題」とは、ネガティブな「現象」のことではなく、「あるべき姿」とのギャップのことをいいます。「問題は常に、私たちに隣接しているため油断はできない」といった危機意識はとても大事ですが、「あるべき姿」とのギャップこそが解決すべき真の「問題」です。目に入った「問題」と思われる「現象」だけを「ただ片づけている」だけでは、真の問題解決とはいえません。いわゆるモグラたたき的問題解決になります。私たちは「あるべき姿」を意識して初めて、「問題」を定義し、解決するべき優先順位をつけることができるのです。
あるべき姿(理想の状態、夢や目標が達成された状態と言ってもいいかも)と現実の間にあるギャップが「問題」。
そして、ギャップを埋めるための解決策として挑戦するものが「課題」という感じでしょうか。
だから、問題解決力や課題解決力をつけるには、問題を見つける力(問題発見力)がまずは必要ということ。
とすると、問題解決力を高めるには、観察力を養う必要があるんですね!
問題発見力を高める3つの方法
ちなみに、先ほど「問題とは何か」を定義していた日本マンパワーさんは、問題発見力の要素として、さらに3つの力を上げています。
・観察力(やっぱり!)
・創造力
・不満に着目する力
二つ目の創造力は、画期的で斬新な考え方を思いつく力のことではないようです。もちろん、それができたらいいですが、そういうシチュエーションはあまりないですよね。そうでなくて、創造力がある人とは、「引き出しが多い人」と言えるのではないかと思います。「おばあちゃんの知恵袋」にあらわされるように、年の功という経験の多さが、引き出しの多さに比例していると思います。では新人や若者ではできないのか?というとそうではなく、読書によっても、いろんな著者の経験やノウハウを学ぶことができます。
引き出しの多い人、いろんなアイデアを出せる人というのは、どんなところでも重宝される気がします。(面白い人って引き出しが多い!)
同ページで紹介されていた企業は、「1つの問題に対して100個の答えを考える」ことをやらせることで、社員の創造力を鍛えている結果、営業力の高さに定評があるんだとか。
3つのめ不満に着目する力。これは、「自分が不満に思っていることは、おそらく多くの人も不満に思っていること」ということ。なので、自分の感情を大切にして、自分の不満に思っていることを見つけることも、問題発見力を鍛えることにつながるのだそうです。
これは新しい視点でした!
不満って、マイナスなイメージだけど、不満を見つけて解決につなげられれば、まわりの人にも喜ばれますね(*^^*)
<参考ページ>
・自分から役割を見つけて、自ら動く力を養うプログラム(粟国島 ゆしどうふ作りの例)
・観察力を養うプログラム(津堅島 集落散策、渡嘉敷島 ウォークラリー)
・発言力が高まる工夫(振り返り)
離島体験、3日目に行われる「振り返り」は、
離島での体験の感想や、お世話になった島の方々へのお手紙を書く時間にしています。
今回の目標は、90分で新聞をまとめる!
担任の先生がお手本を準備してくださっていました。
模造紙を使って個人新聞をつくるのがスタンダードらしいのですが、
今回は時間が短かったため、A4の紙に体験毎にまとめていく方法にしたそうです。
今年も始まりました、沖縄離島体験交流促進事業。
2015年6月3日〜5日で、今年度一発目の派遣がありました!
渡嘉敷島に光洋小学校
粟国島に大里北小学校
池間島に与那原東小学校
多良間島に漢那小学校が行きました。
渡嘉敷島では、新しい取り組みとして
民宿の方々が子どもたちのプログラム企画&運営に挑戦。
2クラスの子どもたちが4つの民宿に分かれ、それぞれの場所で料理体験をしたようです。さかな捌きもやったそうなので、子どもたちが盛り上がっている様子が目に浮かびます。聞くところによると、子どもたちだけじゃなくて民宿の方々が楽しんでいたそうですよ(*^▽^*)ロジスタッフの沖縄ツーリストさんが、「民宿の方々が活き活きしていましたよ〜」という報告をしてくれました。
離島体験交流促進事業では、民泊の推進も行っていますが、渡嘉敷島のように、もともと島に民宿がたくさんあって、民泊を始めたいと思っていない島もあります。
一方で、修学旅行の民泊需要は高まっているのも事実。
そこで、事業で取り組んでいるのが民宿の民泊化です。
それは、「民宿」で民泊のような人の温かさを感じる体験づくりです。
子どもたちを「お客さん」としておもてなしするのではなく、民泊のお父さん&お母さんのように、子どもたちと接します。「ごはんだよ?!これこれ運んでね!」とお手伝いさせる、子どもが悪いことをしたら叱る。料理体験や、貝づくり体験などを一緒にやる。
本当に民宿の方と子どもたちの距離が縮まったときには、2泊3日の最終日に、子どもたちが寂しがります。「島楽しかったー!帰りたくなーい!」というだけでなくて、「民宿のお母さんお父さんと離れるの寂しい」と言ってしょぼんとしたり、中には涙を流して民宿の方々と抱き合うことも。民泊ではよく見られる涙の別れが、民宿でも起こるんです(*^^*)
そうなってくると、島のリピーターになる確率もぐんっと高まる気がします。
修学旅行生のうち、また島に戻ってくる生徒は1%くらいなのかもしれません。けど、毎回の修学旅行から1%の生徒たちが戻ってくるようになったら?
その1%のファンをつくるために、子どもたちが島で出会った人を、かけがえのない人と感じるような体験づくりを目指しています。
渡嘉敷島の今回の取り組み(民宿で料理体験)から、新しい渡嘉敷島ファンをつくるお手伝いができそうです!
2015年6月3日~5日で、今年度一発目の派遣がありました!
渡嘉敷島に光洋小学校
粟国島に大里北小学校
池間島に与那原東小学校
多良間島に漢那小学校が行きました。
渡嘉敷島では、新しい取り組みとして
民宿の方々が子どもたちのプログラム企画&運営に挑戦。
2クラスの子どもたちが4つの民宿に分かれ、それぞれの場所で料理体験をしたようです。さかな捌きもやったそうなので、子どもたちが盛り上がっている様子が目に浮かびます。聞くところによると、子どもたちだけじゃなくて民宿の方々が楽しんでいたそうですよ(*^▽^*)ロジスタッフの沖縄ツーリストさんが、「民宿の方々が活き活きしていましたよ~」という報告をしてくれました。
離島体験交流促進事業では、民泊の推進も行っていますが、渡嘉敷島のように、もともと島に民宿がたくさんあって、民泊を始めたいと思っていない島もあります。
一方で、修学旅行の民泊需要は高まっているのも事実。
そこで、事業で取り組んでいるのが民宿の民泊化です。
それは、「民宿」で民泊のような人の温かさを感じる体験づくりです。
子どもたちを「お客さん」としておもてなしするのではなく、民泊のお父さん&お母さんのように、子どもたちと接します。「ごはんだよ~!これこれ運んでね!」とお手伝いさせる、子どもが悪いことをしたら叱る。料理体験や、貝づくり体験などを一緒にやる。
本当に民宿の方と子どもたちの距離が縮まったときには、2泊3日の最終日に、子どもたちが寂しがります。「島楽しかったー!帰りたくなーい!」というだけでなくて、「民宿のお母さんお父さんと離れるの寂しい」と言ってしょぼんとしたり、中には涙を流して民宿の方々と抱き合うことも。民泊ではよく見られる涙の別れが、民宿でも起こるんです(*^^*)
そうなってくると、島のリピーターになる確率もぐんっと高まる気がします。
修学旅行生のうち、また島に戻ってくる生徒は1%くらいなのかもしれません。けど、毎回の修学旅行から1%の生徒たちが戻ってくるようになったら?
その1%のファンをつくるために、子どもたちが島で出会った人を、かけがえのない人と感じるような体験づくりを目指しています。
渡嘉敷島の今回の取り組み(民宿で料理体験)から、新しい渡嘉敷島ファンをつくるお手伝いができそうです!
渡嘉敷島の離島体験の様子は、琉球新報さんに取り上げていただきました〜
2015年5月11日、宮古島 狩俣地区に行ってきました(#^^#)
台風が近づいていて、「もしかしたら帰りの飛行機飛ばないかも!?」とドキドキのなかで宮古島入り。
離島体験交流促進事業の打ち合わせでした。
昨年度、初めてやってみた「黒糖作り体験」が小学生たちに大好評☆だったようで、今年はそれを強化して、商品化までできるようにしましょう!と盛り上がり(*’ω’*)
離島体験交流促進事業は、離島の活性化の事業なので、
その名の通り、活性化につながるような取り組みをするんですが、
島が活性化する仕組みをつくるには、かなり労力がかかります。
すぐに収入に繋がるわけではないので、
「どうやったら島の活性化につながる???」
「どうやったらたくさんの人たちの喜びや収入につながる???」
て考えながら本当に地道に地道に進んでいきます。
やることは地味だし、大変だひ、めんどくさいと思うこともたくさんあると思います。
それが「負担」になってしまうことも大アリで。
だんだん、「持ってこられた仕事だからしぶしぶやっている」状態に・・・。
これは他の島でも起こることです。
ですが、それじゃあうまくいかないので、
みんなで話し合いをする場をつくって、
「なんのためにやってるんだっけ?」
というのを何度も思い出して、確認する時間をつくるように心掛けています。
宮古の狩俣地区は、離島体験交流事業で民泊を始めて、4年目になりました。
子どもたちを宿泊させることに慣れてきた時期。
質の向上に取り組みながら、「狩俣に行きたい!」という一般のお客さんや修学旅行を増やしていくための取り組みに移る時期だと思います。
島の人たちが「やりたい!」と思うような仕掛け。
話し合いをしながら見出していきたいと思います(*’▽’)
2月10日(火)に
離島体験交流促進事業の事業評価会議が行われました。
毎年2月に行われているこの会議は、本事業に関わっている島々から代表者が2名ずつ集まり、熱い意見交換が行われる場です。
今年は、総勢100名での話し合い。
カルティベイトでは、会議の流れや内容を綿密に打合せし、参加している方々が
「来てよかった!」
「来年に向けてやる気が出た!」
「あんなこともできるかも。こんなこともできるかも・・・(*’ω’*)etc」
とワクワクして帰っていただけるような会議になることを目指して準備をしていました。
課題意識を持ち、真剣に島おこしをしている実践者の方々が集まる場なので、弊社の仕事の中で一番気の抜けない会議ともいえるかもしれません(笑)
会場はみなさんの熱気で、
クーラーが必要になります。2月なのに。
みなさんが夢中になって話をしている姿、「テーマによってワークショップのグループを分けたのが良かった!」の声、アンケートに「時間が短かった」と答えてくれる方々、私たちが組んだ会議の内容に満足して頂けたのかなぁと思って、嬉しかったです。
この会議について、自分たちで気づいた課題と皆様からのアンケートから見えてきた課題を整理して、改善を図っていきたいと思います。さっそく今日は、社内で事業評価会議の振り返りミーティングです(/・ω・)/