前回「自然体験ガイド術講座」を実施した粟国島で、今度は文化体験のプログラム開発講座を実施しました。
今回お手伝いいただいたのは、恩納村で質の高い修学旅行体験学習プログラムを実施している「沖縄体験ニライカナイ」の山田有子さんと照屋将人さん。お二人とも修学旅行生を対象とした体験プログラムの指導員としての経験はピカイチで、全国の子供たちの間ではちょっとした有名人(だはず)。何しろ、年間何万人もの子供たちとふれあっているのだから。これまでの講演会や先進地視察、ガイド術講座などの流れを受けて、いよいよ具体的な商品の形を作っていく第一歩となりました。
3日間の滞在中のメニューは、料理体験・三線体験・エイサー体験・もちきびかりんとうづくり体験のプログラム開発。講座のポイントは、「料理教室ではなく、お客様に対してどのように楽しく安全に料理指導をするかの指導法講座」でした。三線、エイサー、かりんとうづくりもしかりで、効果的な指導法を島の皆さんに学んでいただくのが今回のミソです。
【1日目】
3月13日(土)
◎家庭料理体験
婦人会の皆さんと一緒に粟国島の家庭料理体験プログラムを開発しました。今回のメニューは、ゆしどうふ。粟國の塩で有名な粟国の海水を使ったとうふ作りです。その他、島ならではの野草を使った一品など、充実したメニューができました。その間、体験プログラムとするための注意事項や手順などなどの指導を行いました。
作ったメニューは、
- 粟国の海水のゆしどうふ
- おからイリチー
- マージン(もちきび)ご飯
- ツルムラサキの酢の物
- 黒糖蒸しまんじゅう
- 豆乳
相当おいしかったです! 特に、ゆし豆腐と酢の物は一品でした!!
さすが、ニライカナイの山田さんは臨機応変に色々と対応して、ひとつの講座を組み立ててくださいました。
【2日目】
3月14日(日)
◎三線体験・エイサー体験
2日目の午前中は、島の卒業式に参加させていただきました。中学を卒業すると島を出て行かざるを得ない子供たち。感動的な式でした。
その日の午後は照屋将人さんの活躍の日。実は、照屋さんはかつて粟國の塩の工場で9ヶ月間働いていたことがあるとか。今回の滞在でも懐かしいご対面がありました。
三線・エイサー体験のプログラム開発指導の対象は、青年会の皆さん。
三線の腕に覚えのある方もそうでない方も一緒に参加してくれました。三線経験者の方には、初心者の方を対象に実際に指導してもらいました。
続いては、エイサーの指導法。実は粟国の青年会では人数不足からパーランクーの担当がいない、ということが判明。急遽締太鼓をパーランクーの代わりにしてみました。
【3日目】
3月15日(月)
◎もちきびかりんとうづくり体験
3日目の午前中は、もちきびかりんとうづくりと里歩きの二手に分かれました。
もちきびかりんとうづくりは、生活研究会の皆さんと。2006年度「食アメニティ・コンテスト」(農林水産省など主催)で農林水産大臣賞を受賞した粟国のもちきびかりんとうだけあって、すでに毎日のように生産されており、島のご婦人の皆さんが頑張っていらっしゃいます。
子供たち等に指導するときの注意点などをお話ししてから作業開始。
みなさんの手際の良さには舌を巻いてしまいました。
みなさん楽しそうに作業されていました。作業終了後は、体験プログラム実施時の注意点などをお話ししました。
このあと、照屋さんの民謡芸も登場して、一同大盛り上がりしました。
◎里歩き体験
一方で、アギの集落では、集落内を散策しながら島の方とゆんたくするプログラムづくりを実施しました。講師は前回自然ガイド術講座を担当していただいたホールアース研究所の小林政文さん。再度島まで日帰りできていただきました。
集落を散策しながら興味深いものを見つけていきます。
集落をぐるりと歩いた後は、公民館にてワークショップ。みんなでその日のうちにプログラムを完成させてしまいました。さすが、島の皆さんと小林さん!です。
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粟国は、なーんにもないけれど、「何かを見つけることができる」島です。是非一度めんそーれー!