このコーナーでは、『アジア青年の家Asian youth Exchange Program in Okinawa』の学習サポート業務をどのようにプログラム設計し、成果を得ることができたのかを5回シリーズでご紹介することで、青少年の人材育成分野におけるファシリテーションの有用性について明らかにしていきたいと思います。
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株式会社カルティベイトは、先日ご紹介したとおり、内閣府主催『アジア青年の家』の学習サポートに関する業務を、沖縄大学、NPO法人万国津梁人財ネットワークとのコンソーシアムで受託させていただきました。
カルティベイトでは、4人のファシリテーターと16人の大学生チューターを率い、ファシリテーションを駆使して3週間の学習サポート業務に取り組みました。
事業の様子は、これまでずっとこの事業を応援してくださっている政策研究大学院大学教授黒川清先生のブログをご参照ください。
◎ 事業の成果
今年で3年目を迎える本事業では、3週間にわたる先進的な講義や有意義なグループディスカッションを経験した80名の参加青年たちが、水環境問題に関する宣言文、ビジョンボード(イラストレーション)、音楽、詩というクリエイティブな成果物を創り上げました。8月23日の成果発表会では、出席者の感動を呼び、関係各方面から高い評価をいただくことができました。
この成功の基礎となったのは、これまでの2ヶ年の事業の経験を踏まえた内閣府の皆さんによる細心のプロジェクト設計があったと思います。今年度から参加させていただいた弊社では、ファシリテーション(協働促進)やグループダイナミクス(集団力学)の理論と手法に基づいた綿密なプログラム設計を行いました。このことにより、参加青年の自主性を引き出しながら積極的な参画を促し、気づきと学びを促進することができたと思います。
◎ 事業の意義
沖縄が、地域的特性を活かして3週間のプログラムを受け入れ、内閣府や講師陣、立命館アジア太平洋大学をはじめとする県外の知見の支援をいただきながら、県内人材を積極登用して本事業を成功させることができたことは、沖縄県が「沖縄21世紀ビジョン」を実現するに向けて、非常に意義深いものだと思います。
本事業は、国際協力の拠点としての沖縄の可能性を示すと同時に、本県においてグローバルな人材を輩出するための若年層向けの人材育成プログラムのプロトタイプとなったといえるでしょう。
特に、人材育成の専門家が大学生の学びを支援し、その大学生が高校生の学びを支援するという有効な仕組みを構築できたことはとても重要だと思います。
◎ 事業の概要
◇目的
日本やASEAN諸国を中心としたアジア各国(オーストラリア、ブルネイ、カンボジア、中国、インド、インドネシア、韓国、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、タイ、ヴェトナムの15カ国)の高校生等が、東アジアの中心に位置する沖縄において一堂に会し、3週間の共同生活の中で、優れた科学者や技術を目の当たりにし、ともに世界の水環境問題について議論を進めることにより、我が国の若者のイノベーティブマインドを醸成するとともに、沖縄の将来を担う人材の育成、国際交流拠点としての沖縄の発展に資することを目的とする。