カルティベイトでは近年、
子どもたち向けの事業が増えています^^
子どもたちに
より充実した沖縄体験をさせたい
観光だけではなくて、
もっと五感を働かせるような活動をさせたい
そんなふうに思った方々が、
開のもとに来ることが多いようです。
なぜリクエストが増えているのか?
その理由を考えてみました。
まず、プログラム作りの際に、
代表が必ず意識しているのが、
ストーリー性です。
例えば一週間というスケジュールの中で、
ひとつひとつを細切れにするのではなく、
関連性を持たせることで、
参加生達が知らず知らずのうちに
学んだことを吸収したり、表現したりできる環境を作っています。
「感動」というのも大きなポイントのひとつ。
子どもたちの心が動き、
次のアクションを起こすきっかけになることを目指しています。
来る10月19日に開かれる
「体験の風をおこそうフォーラムin沖縄」では
開がパネリストとして出席することになりました。
感動体験が子どもたちにもたらす効果
その事例の数々をご紹介する予定です^^
詳しくは下記URLへ
http://www.cultivate-inc.jp/news/in1019.php
さて、本題に戻りまして、
弊社では今年、アジアユース人材育成プログラムと同時に
もう一つ、国際交流の事業を実施しました。
沖縄県交流推進課主催
「ウチナージュニアスタディー事業」です。
移民県である沖縄は、
移民1世に続き、
世界中に沖縄の血を引く子孫たちが暮らしています。
そんな沖縄系の子どもたちを招待し、
地元の中高生たちと1週間合宿をしながら、
沖縄の歴史や文化を学び、
自分たちのルーツを辿っていくのが、
ウチナージュニアスタディーツアーです。
様々な体験を通して、母県・沖縄への理解と絆を深めるとともに、
世界ウチナーネットワークを担う次世代を育成することが目的となっています。
県の決まりで、
移民学習、自然学習、歴史学習、文化学習、平和学習、社会学習
という6つの要素が必要でしたので、
私たちは万国津梁人財ネットワークとして、
自然、歴史、文化、平和、社会という5つのテーマで
プログラム作りを行いました。
(移民学習については、
経験の豊富なJOCA(海外青年協力協会)が担い、
ロジステックはトップツアーで担当しました)
ところで、
みなさんだったら、
どこに連れて行きますか?
カルティベイトが考えた
『沖縄移民の子どもたちのための
自分たちのルーツを見つける旅』はこんな感じになりました。
社会学習では、
那覇市観光協会のまちま〜いガイドの方々にお願いし、
国際通りを中心に案内して頂きました。
小さい道に入ると、まるで迷路を歩いているみたい。
沖縄の参加生たちからの評判が高く、
「今度に日本に来るときに両親に紹介したいから、パンフレットがほしい」
というアルゼンチンの生徒もいました。
自然学習では
「移民の町」として
毎年海外から研修生も受け入れている金武町にて、
マングローブ&カヌー体験。(ふくらしゃや)
近くにあるネイチャーみらい館に宿泊して、
夜はキャンプファイヤーをしました。
平和学習には、
ひめゆり平和祈念資料館をチョイス。
「戦争は大変だったんだな〜」と、他人ごとに終わらせないため、
同世代であるひめゆり学徒隊の体験を見て、
「平和のために、自分たちは今日からなにができるか?」
について考えるワークショップを行いました。
歴史学習では、
目からウロコの琉球史の著者であり、
映画「テンペスト」の時代考証を担当した
上里隆史先生を講師に招聘。
文化体験は
上里先生の歴史学習でも出てきた首里城と、
沖縄のヒーローたちが登場する
「肝高の阿麻和利」バックステージツアー」に参加しました。
ここではアジアユース人材育成プログラムの参加生たちが集結して
平田大一氏による合同ワークショップを実施。
世界22カ国、総勢80名の中高生が一緒に踊りました。
その後、
肝高の阿麻和利で使われる楽曲「ダイナミック琉球」を習得するため、
あまわりミュージカルの卒業生を中心としたTAO Factoryに指導に来ていただき、
5日間かけて猛練習。
最終日のフェアウェルパーティーで、
保護者や海外参加者の親族の皆さん、
参加国それぞれの協会の方々の前で披露しました。
「難しすぎたか」と思われた踊りでしたが、
振付の格好良さが参加生達のやる気に火をつけたようで、
「ちょっと難しすぎた?来年は簡単なのをお願いしようかな?」という私の相談に、
「いや、この踊りが良い!」「楽しかった!」との返事。
2ヶ月たった今でも、
facebookに肝高の阿麻和利のムービーが投稿されるほど
気に入ってもらえたようです^^
『うちは、やったことだけの羅列じゃなくて、
体験を通して、参加した人がどう変わったのかにこだわる』
だから、仕事をしているときも、
その結果どうなったの?ということをしつこく問われます(笑)
ジュニアスタディーでも、
最初は輪の中に入ろうとしなかった海外参加者が
肝高の阿麻和利で
夢中になって、みんなと練習している姿を見ると
なんだか気持ちがほっこりします。
これからも、質の高いプログラム作りに
こだわっていきたい、もっと学びたいと思う瞬間です。
沖縄離島体験交流促進事業では、派遣の2週間ほど前に子どもたちにオリエンテーションを行っています。
子どもたちはファシリテーターと一緒に、派遣離島の概要や、実施するプログラムの内容、島でのルールなどを確認します。
〇〇島クイズ!という形で、
派遣離島の島の面積や人口、どこにあるのか、などを質問すると、我先にと手を挙げる子どもたちがたくさん!!
中には「面積は2.83平方キロメートル!」とピッタリ答える子もいます。しっかり勉強しているんだなぁと、見ているこちらがびっくりするほど。
でも意外にわからないのが、ぐいーーーんとズームアウトしたときの、島の位置。
沖縄県だけが載っている地図だと、結構わかる子たちもいるんですが、日本列島や海外が入ってくるととたんに正解率が下がります。
これだと、台湾を沖縄だと思う子もいます(笑)
これまで離島の事を考えていなかった子たちが、離島体験に参加すると決まった瞬間に、積極的に島の情報を集め始めます。
2週間前にもなると、頭は自分が行く島のことでいっぱいになり、ソワソワしだすとか(笑)先生からよく聞く話です。
そうやって、離島のことが気になったり、好きになったりするのは嬉しいですね。
今日も、座間味島と伊良部島に子どもたちが行っています!
沖縄はまだ夏の真っただ中。日焼けした子どもたちの笑顔の写真を見るのが楽しみです。
離島体験交流促進事業に参加して5年目の渡嘉敷島。
ダイビングの聖地で、リピーターの個人旅行客が多く、高校生の修学旅行でも人気の島ですが、本事業を通して新たな取り組みにも挑戦しています。
国立の施設である「青少年の交流の家」と、地元事業者が加盟する渡嘉敷村商工会がコラボし、一緒に子どもたちを受け入れる体制が生まれました。両者の強みを活かして新たな価値を作り、多様なプログラムが生まれ、幅広いお客さんに選ばれることで、渡嘉敷島の観光振興・地域活性化につながると考えています。
これまで、一緒にプロジェクトを行うことはほとんどなかった交流の家と商工会なので、今はお互いのメリットになる形、やりやすい形などを模索している最中です。
渡嘉敷島は人口約750人の島で、コミュニティとしては小さい規模ですが、交流の家の施設は集落とは離れた山の上にあります。
施設の利用者はフェリーを降りたら専用のバスで施設へ直行、集落の中に行くことはほとんどないそうです。
地元の人たちも、島の行事などのときにしか交流の家の職員の方々と話をすることはないとか。
そういう意味では、交流の家と商工会がタッグを組むことは「ありえなかった」ことかもしれません。
本事業ができるのは「きっかけづくり」だけですが、年に1回でもそれを繰り返していくことで、「これぞ!」という連携の形ができて、お客さんに喜ばれ、選ばれる島になり、島の人たちの喜びが大きく広がっていくといいなと考えています。