業務実績
平成27年度 「津堅島」島おこし支援事業
背景・現状
津堅島は、うるま市唯一の離島であり、島の宝である自然や文化といった地域資源を保有しています。しかし同時に、人口流出や就業の場が少ないこと、ごみ処理問題といった離島特有の課題も多く抱えています。
こうした島特有の不利性を克服し、より暮らしやすい島づくりを図るため、島の自然環境や農水産物など地域資源を生かした住民主体の活性化が望まれています。また、現存する自然・文化を継承していくことができる人材の育成も、島の活性化の鍵となります。
事業の目的
うるま市唯一の離島である津堅島の活性化するために、島の資源を活かした観光振興や特産品開発等を通して、地域人材を育成し、住民が主体となって島を活性化するためのしくみを作る。
事業の今年度実施案
●モニターツアー
●体験交流プログラム企画セミナー
●ガイド養成講座
●民泊研修会
●地元コーディネーター及び観光物産協会への指導・支援
●津堅島HPの運営支援
●情報発信研修会
●マーケティングレポート作成
昨年度の事業実施内容
民泊講演会
今年度は、簡易宿所営業許可取得に向け、制度の概要や民泊を通じての喜び、地域への波及効果などについて3人の講師に公演して頂いた。
ガイドブック・リーフレットの作成
1.資源調査
津堅島の概要や歴史、行事、食、農業(人参栽培と芋栽培)、漁業について住民へや島関係者にヒアリングを行った。また、うるま市農政課、農水産整備課、商工観光課、文化課の担当や学識者に、津堅島の農業や漁業、遺跡、地史、植物などについてヒアリングを行った。
2.ガイドブック発表会
津堅島ガイドブックを作成した未来政策研究所 比田井和子氏がガイドブックの内容について発表した。発表会後はガイドブックのブラッシュアップのための住民との意見交換を実施した。住民からはガイドブックの内容についての指摘や疑問があがり、様々な情報提供が活発に行われた。
ガイド養成講座の開催
体験活動の意義や効果についての講義やワークショップ、プログラム作り・リスクマネジメント講座、商品化に向けたアドバイス等を行った。
体験交流プログラムの企画立案
住民が行っている集落散策や料理体験の内容の確認や受入体制などについての意見交換や、モニタリングを実施した。
先進地視察研修
熊本県人吉市で、食を通じて地域の活性化に取り組んでいる女性たちを訪ね、取り組み事例やアイディアを学んだ。
コーディネーターの育成
島のコーディネーター発掘のためのヒアリングや、実際の受け入れを通したコーディネートの実践支援を行ったほか、簡易宿所営業許可取得や組織化への取り組みなどについて話し合った。
沖縄離島体験交流促進事業を活用した教育旅行受入れ
平成26年度沖縄離島体験交流促進事業(沖縄県地域・離島課主管)を活用して、体験プログラム作りの支援や、教育旅行の受け入れ体制づくりの支援を行った。
【体験プログラム一覧】
実施日 | 対象 | プログラム名 |
6月18日(水) | 名護市立久辺小学校5年生 | 地域の人との津堅島散策 |
6月18日(水) | 名護市立久辺小学校5年生 | 津堅島地産地消料理体験 |
6月19日(木) | 名護市立久辺小学校5年生 | 島の手仕事アート体験 |
6月19日(木) | 名護市立久辺小学校5年生 | 平和学習 |
10月01日(水) | 宜野座村立松田小学校5年生 | 津堅島地域調査隊 ~島の産業と暮らしを学ぶ~ |
10月01日(水) | 宜野座村立松田小学校5年生 | 島のおじーおばーから学ぶ島の草遊び |
10月02日(木) | 宜野座村立松田小学校5年生 | ホームビジット体験 ~家業体験や島の生活を体験~ |
インターネット等を活用した観光情報の発信支援
1.ホームページ作成会議
他の島のホームページを見て、津堅島のホームページにどのような情報を載せたいか話し合った。また、KDDI株式会社から借用したタブレットを使用することによって、タブレットを使うことにも慣れてもらった。
2.情報発信におけるルール作り会議
津堅区長と主にインターネットに情報を発信する機会が多い住民とともに、情報発信に係るルールを作成した。
3.ホームページの作成
津堅島の情報を包括的かつ一元的に提供できるHPを作成した。ホームページ・リーフレットの作成にあたり、資源調査を通じて収集した画像や情報を、コンテンツとして使用し、未来政策研究所が制作を担当した。
http://tsukenjima.com/
環境美化の推進
今回は津堅区主催で行われた。住民と津堅郷友会、うるま市役所のボランティア職員他約200名が、生活ゴミの目立つ農道、漁港、公民館周辺に分かれて大規模な清掃活動を実施した。
特産品のブランド作り
先進地視察で学んだことを活かし、島おこし中心メンバーが主となり、島の特産品である人参やもずく、海産物を使用した「津堅島おもてなしコース」(仮称)の開発支援を行った。また、第三回民泊講演会の開催に参加した、うるま市商工会女性部メンバーに向け、津堅島おみやげのモニタリング販売を実施した。
カテゴリー:地域活性化